大手日本企業によるChatGPT・生成AIのビジネス活用事例30選と導入ステップ・ポイントを解説 | すぐ使える生成AIツール活用方法10選も紹介

ChatGPTがリリースされたことをきっかけに、生成AIのビジネス活用が注目されています。しかし、生成AIのビジネスへの活用はどこの企業も検証段階であり、「具体的に自社ではどのような活用ができるのだろう?」と悩んでいる方は多いと思います。本記事では、生成AIの個人単位の生成AI活用術や企業でのビジネス活用事例と導入のポイントを紹介します。ぜひ今後の生成AI活用のビジネス活用のヒントにしてください。

この記事でわかること

  • ChatGPT・生成AIツールのビジネス活用テクニック
  • ChatGPT・生成AIの幅広い業界の企業でのビジネス活用事例
  • ChatGPT・生成AIのビジネス活用の手順とポイント

こんな人におすすめ!!

  • ChatGPT・生成AIをビジネスで活用したいけど、自社業界での活用方法がイメージがつきづらい 経営者/管理職/AI・DX推進担当者
  • ChatGPT・生成AIをビジネスで活用のために、まずは他業界・同業界での活用のされ方をリサーチしたい 経営者/管理職/AI・DX推進担当者
  • ChatGPT・生成AIをビジネスで活用するにあたって、活用手順とポイントをインプットしたい 経営者/管理職/AI・DX推進担当者
この記事を監修した生成AIエキスパート

株式会社C And 代表取締役 / 企業の業務課題をきちんと解決できるChatGPT・生成AI活用の研修/コンサルティングのプロ。また、前職の株式会社MIXIで培ったブランドプロモーションスキルを活かし、話題化戦略を意識した制作したAIアニメCMは、Xにて680万インプレッションを記録。幅広い形で生成AIを活用した企業の課題解決に貢献。

目次

1.生成AIとは?


生成AIとは、コンピューターが人間のように様々なオリジナルコンテンツを自動で生成する革新的な技術のことです。
生成AIは、主に4つの分野で活躍しています。

皆さんが耳にしたことのあるChatGPTはテキスト生成AIの代表的なツールの1つです。
他のテキスト生成AIツールには、Google社のGeminiやAnthropic社のClaudeが性能が高いと有名なツールがあります。

つまり「ChatGPTと生成AIは違う」というより、「ChatGPTはテキスト生成AIの1つ」と考えるといいでしょう。
そして、このChatGPTをはじめとした、生成AIの高度なコンテンツ生成が、ビジネスにおいて大きく貢献することが期待されており、多くの企業がChatGPT・生成AIのビジネス活用へ関心が強まっています。

2.大手日本企業のChatGPT・生成AIのビジネス活用事例30選

大手日本企業のChatGPT・生成AIのビジネス活用事例30選一覧

  • 博報堂:バーチャル生活者を生成して戦略のプランニングへ活用
  • ADK:社内GPTのトラポケを導入
  • GMOアドテクノロジー:ChatGPTを広告クリエイティブ制作プロセスに導入
  • 電通デジタル:企業のデジタルマーケティングを総合的に支援する先進的なAIサービスブランドを展開
  • サイバーエージェント:広告SaaSへ商品キャッチコピーと背景画像を自動生成する機能を実装
  • LINEヤフー:LY ChatAI導入による業務効率化
  • KDDI:社員1万人がChatGPT「KDDI AI-Chat」利用
  • 楽天:「Rakuten Viber」生成AIを活用してグループチャットの未読メッセージを要約する新機能「AIチャットサマリー」の提供
  • メルカリ:OpenAI GPT Storeでのメルカリ公式GPT公開
  • ソニーコミュニケーションズ:「NURO 光」ユーザー向けチャットサポートに生成AIを導入
  • TOPPANホールディングス:生成AI活用でシステム開発期間を最大70%短縮
  • 住友ゴム工業:Gemini を活用したクラウドベースの内製開発で、アプリ開発の生産性を大幅に改善
  • 日本コカコーラ:「Create Real Magic」という画像生成AIツールを一般公開
  • 伊藤園:AIタレントを起用したTV-CM
  • アサヒビール:画像生成AIを活用したプロモーション実施
  • サントリー:生成系AIを活用して「C.C.レモン擬人化キャラクター」を制作
  • みずほフィナンシャルグループ:テキスト生成AI「Wiz Chat」を導入
  • 明治安田生命保険:コミュニケーションセンターでの顧客応対メモの自動作成
  • 楽天証券:生成AIチャットサービス「投資AIアシスタント(β版+プラス)」をリリース
  • ファミリーマート:生成AI導入で関連業務を50%削減
  • イオン:企業向けChatGPT「exaBase 生成AI」を導入
  • パルコ:画像生成AIを使ったキャンペーン広告
  • 武蔵野大学:生成AIを搭載したICTヘルプデスクチャットボットの導入を開始
  • ベネッセ:進研ゼミがわかるまで質問できる「チャレンジ AI 学習コーチ」を提供開始
  • Z会:AIとの対話型学習「AI Speaking」を公開
  • 東京メトロ:生成AI搭載のチャットボットでメールへの対応支援ソリューションを導入
  • ビズリーチ:「GPTモデルのレジュメ自動作成機能」
  • dip:対話型バイト探しアプリ
  • 神奈川県:業務効率化と職員の負担軽減を目的に、生成AI「ChatGPT」を県の業務に導入
  • 埼玉県戸田市:生成AIを活用した市民向け応答サービスの実証の実施

このセクションでは、日本のリーディングカンパニーである大手企業がどのように生成AIをビジネス活用しているのかを幅広い業界の事例を紹介していきます。これらを参考にすることで、自社でどのように生成AIを活用できるかのイメージがつきやすくなります。

1.博報堂:バーチャル生活者を生成して戦略のプランニングへ活用(広告代理店業界)

博報堂の大規模生活者データベース「HABIT」と生成AI技術を組み合わせて7000人のバーチャル生活者を生成して戦略のプランニングに活用。現在はプロトタイプを社内向けにテスト中。今後は社外向けにも提供を目指している

参考:生成AIによる「バーチャル生活者」がクリエイティビティを拡張する

2.ADK:社内GPTのトラポケを導入(広告代理店業界)

ADKのトラポケは、Azure OpenAIを活用したMicrosoft Teams上で動作するGPTチャットボットです。社内での安全な利用を前提に開発され、全社員が容易にアクセスできる環境を提供しています。主に顧客データ&インサイト、顧客接点マネジメント、顧客体験デザインの3領域での活用を目指しており、業務効率化やアイディエーション支援に貢献

参考:【フロントラインレポート】社内GPT「トラポケ」で、顧客体験マーケティングの拡張を目指す!

3.GMOアドマーケティング:ChatGPTを広告クリエイティブ制作プロセスに導入(広告代理店業界)

ChatGPTを広告クリエイティブ制作プロセスに導入し、作業時間を従来の1/3以下に削減しました。

具体的には、商品分析、マーケティングリサーチ、コピーライティング、画像・動画制作などにChatGPTを活用。月間約130時間かかっていた作業を約35時間に短縮し、効率化を達成しました。
同時に、広告のパフォーマンスは維持または向上。人間によるファクトチェックと組み合わせることで、品質も確保しています。

参考:GMOアドマーケティング、「ChatGPT」活用で広告クリエイティブ作成時間を1/3に短縮

4.電通デジタル:企業のデジタルマーケティングを総合的に支援する先進的なAIサービスブランドを展開(広告代理店業界)

電通デジタルが「∞AI(ムゲンエーアイ)」という企業のデジタルマーケティングを総合的に支援する先進的なAIサービスブランドを展開
主に広告主やマーケター向けに、以下4つのサービスを提供しています:

  1. ∞AI Ads:広告クリエイティブの制作・最適化を自動化
  2. ∞AI Chat:企業独自データを活用した対話型AI開発支援
  3. ∞AI Contents:AIを活用したエンゲージメント向上コンテンツ制作
  4. ∞AI Marketing Hub:AIとデータを統合管理するプラットフォーム

これらのサービスにより、企業は効率的かつ効果的なAI活用が可能になり、顧客とのエンゲージメント向上や広告パフォーマンスの最適化が実現できます。電通グループの豊富なマーケティングノウハウと最新のAI技術を組み合わせ、企業の事業成長を包括的にサポートします。

参考:電通デジタル、AI活用で企業の次世代マーケティング活動を統合的に支援する4つのサービスを提供開始

5.サイバーエージェント:広告SaaSへ商品キャッチコピーと背景画像を自動生成する機能を実装(広告代理店業界)

ECサイト事業者および小売企業向けの広告配信サービスに生成AIを活用して、商品キャッチコピーと背景画像を自動生成する機能を実装。ECサイト内の検索結果ページに表示する広告のクリエイティブ制作を支援。商品の利用イメージに合った広告をスピーディーに作成することが可能

参考:ECサイト事業者・小売企業向け広告配信サービス「CA Retail-X」の提供を開始 | 株式会社サイバーエージェント

6.LINEヤフー:LY ChatAI導入による業務効率化IT(IT業界)

LY ChatAIは、LINEヤフーが約2万人の従業員に提供する独自のAIアシスタントです。OpenAIのAPIを活用し、厳格なセキュリティ対策を施した上で、社内での利用に特化しています。従業員は必須のeラーニングと試験に合格後に利用可能となり、業務効率化や品質向上に貢献しています。

主なメリットは、約7%の生産性向上が確認されたこと、新サービス開発のアイデア創出支援、社員のAIリテラシー向上です。また、アンケート集計や企画立案など、様々な業務で活用されています。また、個人向けサービスにも生成AI導入を進めている。

参考:LINEヤフー、個人向けサービスを中心に16件で生成AIを活用 従業員約2万人に生成AIアシスタントを提供

7.KDDI:社員1万人がChatGPT「KDDI AI-Chat」利用(IT業界)

KDDIは、社内向けに「KDDI AI-Chat」という生成AI活用サービスを導入し、約1万人の社員が実業務で利用を開始しています。この取り組みでは、企画業務におけるリサーチやアイデア出し、クリエイティブ業務支援、文書作成支援などに活用されています。
KDDIは独自の安全な環境を構築し、秘匿情報の外部流出を防ぐとともに、「KDDIグループAI開発・利活用原則」に基づいてリスク評価を行っています。また、生成AIに特化した社内ガイドラインの整備も進めています。

参考:KDDI社員1万人が利用できる「KDDI AI-Chat for Teams」を発表–Microsoft Teamsなどの既存プロダクトに生成AIを導入

8.楽天:「Rakuten Viber」生成AIを活用してグループチャットの未読メッセージを要約する新機能「AIチャットサマリー」の提供(IT業界)

Viber Media社が、メッセージングアプリ「Rakuten Viber」において、ユーザーの時間節約と生産性向上のために、OpenAI社の生成AI技術を活用した「AIチャットサマリー」機能を導入しました。この機能は、グループチャットの最大100件の未読メッセージを瞬時に要約し、箇条書きで表示します。ユーザーは長文を読む必要がなくなり、重要な情報を素早く把握できるようになります。プライバシーとセキュリティにも配慮されており、特定のメッセージを個人に紐づけることはできません。

参考:「Rakuten Viber」、生成AIを活用してグループチャットの未読メッセージを要約する新機能「AIチャットサマリー」の提供を開始

9.メルカリ:OpenAI GPT Storeでのメルカリ公式GPT公開(IT業界)

これまで「メルカリ」で欲しい商品を見つける機能は、キーワードをもとにした検索や検索履歴に基づくおすすめ表示が中心でした。

しかし、ChatGPTプラグインの導入により、「メルカリ」および「メルカリShops」で出品・販売されている多様な商品の中から、探している商品の用途や特徴、価格帯などの情報をChatGPTに入力することで、特定のキーワードによる検索をしなくても、自然な会話を通じた商品検索が可能になります。

参考:メルカリ、「Mercari ChatGPTプラグイン」の提供を開始

10.ソニーコミュニケーションズ:「NURO 光」ユーザー向けチャットサポートに生成AIを導入(IT業界)

ソニーコミュニケーションズは、「NURO 光 メッセージサポート」に生成AIを導入し、ユーザー向けチャットサポートを強化しました。この生成AIは、ユーザーの質問の意図や文脈を解析し、自然な文章で迅速に回答します。従来のキーワードベースの回答と異なり、公開情報も参照して内容を要約し、より適切な回答を提供します。また、関連Webページや手順も提示し、情報の正確性を確保しています。

この導入により、24時間365日のスピーディーな問題解決サポートが可能になり、ユーザー体験の向上とオペレーターの負荷軽減を同時に実現しています。

参考:高速光回線サービス「NURO 光」、ユーザー向けチャットサポートに生成AIを導入 ~質問の意図を解析し自然な文章で迅速にサポート~

11.TOPPANホールディングス:生成AI活用でシステム開発期間を最大70%短縮(メーカー)

TOPPANホールディングスが、社内システムのプログラム開発業務の効率化のために、特化型LLM(大規模言語モデル)を自社開発し導入しました。このAIは、プログラムの要約やコード作成に活用され、業務時間を最大約70%短縮することに成功しました。自社サーバー上に構築されたこのAIは、高頻度で情報更新が可能で、特定の業務分野に特化しているため、効率的な学習と運用が可能になっています。今後は他の専門業務への展開も計画されています。

12.住友ゴム工業:Gemini を活用したクラウドベースの内製開発で、アプリ開発の生産性を大幅に改善(メーカー)

住友ゴム工業が、社内のアプリケーション開発の効率化と生産性向上のために、Google CloudのTech Acceleration Program(TAP)に参加し、クラウドベースの開発環境とGemini(生成AI)を導入しました。特に、Cloud WorkstationsとGemini Code Assistを活用することで、開発環境の構築時間を短縮し、プログラミングの自動生成や言語変換が可能になりました。これにより、開発スピードが大幅に向上し、多様な言語習得の必要性も軽減されました。

参考:住友ゴム工業様:Gemini を活用したクラウドベースの内製開発で、アプリ開発の生産性を大幅に改善 | Google Cloud 公式ブログ

13.日本コカ・コーラ:「Create Real Magic」という画像生成AIツールを一般公開(メーカー)

日本コカ・コーラは、「Create Real Magic」という画像生成AIツールを一般公開しました。このツールは、コカ・コーラの過去の広告データを活用し、ユーザーが簡単な選択やプロンプト入力によってクリスマスカードなどの画像を生成できます。

このツールは、ユーザー参加型のマーケティング施策として機能しており、ブランドとユーザーの新しい関係性を構築する試みとなっています。コカ・コーラは、AIを活用して消費者との対話を促進し、ブランド体験を豊かにする取り組みを展開しています。

参考:コカ・コーラ、「Create Real Magic」公開。AI画像生成で自分だけのクリスマスカード制作が可能に

14.伊藤園:AIタレントを起用したTV-CM(メーカー)

伊藤園が、特定保健用食品「お~いお茶 カテキン緑茶」の機能性をわかりやすく伝えるために、AIタレントを起用したTV-CMを制作し、放映を開始しました。

このCMでは、AI生成技術を使って作られた同一人物の現在と約30年後の姿を登場させ、製品の脂肪吸収抑制効果を視覚的に説明しています。また、同製品のパッケージデザインにも生成AIを採用し、リニューアル発売することで、時代に合った新しい価値提供を目指しています。

参考:AIタレントを起用した「お~いお茶 カテキン緑茶」のTV-CM第二弾!新作TV-CM「食事の脂肪をスルー」篇を、4月4日(木)より放映開始

15.アサヒビール:画像生成AIを活用したプロモーション実施(メーカー)

アサヒビールが、新商品『アサヒスーパードライ ドライクリスタル』の認知拡大と購入喚起のために、画像生成AI「Stable Diffusion」を活用した体験型プロモーション「Create Your DRY CRYSTAL ART」をブランドサイト内で導入しました。

このサービスでは、ユーザーが入力したテキストと自身の画像をAIが加工してアート化します。日本で初めて体験型プロモーションにこのAI技術を採用することで、商品の世界観を体験的に伝え、新たなライフスタイルの提案を目指しています。

参考:画像生成AI「Stable Diffusion」の体験型プロモーション活用は日本初「Create Your DRY CRYSTAL ART」

16.サントリー:生成系AIを活用して「C.C.レモン擬人化キャラクター」を制作(メーカー)

サントリー食品インターナショナルが、「C.C.レモン」の新たなプロモーションのために、生成系AIを活用して「C.C.レモン擬人化キャラクター」を制作しました。このプロジェクトでは、AIを用いてキャラクターの顔、衣装、声、動き、セリフを生成し、自己紹介動画を制作しています。

期間限定で様々なコンテンツを展開し、TwitterやYouTubeで公開することで、商品の認知度向上と消費者との新たなつながりを目指しています。

参考:生成系AIを用いて「C.C.レモン 擬人化キャラクター」を制作!「C.C.レモン」がしゃべり、動き出す!

17.みずほフィナンシャルグループ:テキスト生成AI「Wiz Chat」を導入(金融業界)

みずほフィナンシャルグループが、業務効率化と社員の創造的業務への集中を目的に、テキスト生成AI「Wiz Chat」を導入しました。このAIは、メール作成、報告書作成、会議でのアイデア出し、データ整理など、様々な業務に活用されています。

特に新入社員のサポートツールとしても期待されており、将来的には顧客向けサービスにも活用する計画があります。導入から4ヵ月という短期間で実現し、社内でのナレッジシェアも活発に行われています。

参考:黒島結菜が〈みずほ〉の生成AI活用の現場を訪問(MIZUHO DX)

18.明治安田生命保険:コミュニケーションセンターでの顧客応対メモの自動作成(金融業界)

明治安田生命は、ELYZAと連携し、日本語に特化した生成AIを用いて、通話のテキストデータから応対メモを自動生成するシステムを開発しました。これにより、業務時間を約30%削減でき、表現の統一化も期待できます。

参考:生成AIを活用した社内業務の効率化・高度化の取組開始について

19.楽天証券:生成AIチャットサービス「投資AIアシスタント(β版+プラス)」をリリース(金融業界)

楽天証券が、顧客サービス向上と投資相談の効率化を目的に、「投資相談AIアバター」を開発しました。このサービスは、NVIDIAの「NVIDIA ACE」技術を採用し、デロイト トーマツの支援を受けて実現しました。AIアバターは、顧客の音声による投資関連の質問に対し、人間らしい反応を示しながら適切な回答を提供します。日本初の個人向けAIアバターサービスとして、顧客の資産づくりに関する疑問解決を支援し、金融サービスの新たな形を提示しています。

参考:楽天証券、「NVIDIA ACE」を採用した日本初の「投資相談AIアバター」を開発

20.ファミリーマート:生成AI導入で関連業務を50%削減(小売業界)

ファミリーマートが、業務効率化と社員の付加価値業務への集中を目的に、社内に生成AIを導入しました。アンケート集計、文書作成、社員教育資料作成、店舗支援業務などに生成AIを活用し、関連業務時間を約50%削減する見込みです。全社横断の「生成AIプロジェクト」を立ち上げ、6つの分科会で効果検証を行っています。また、人型AIアシスタント「レイチェル/アキラ」にも生成AIを搭載し、店長業務の支援強化を目指しています。

参考:ファミリーマートが生成AI導入で関連業務時間を約50%削減と発表 会社全体でAI活用を推進

21.イオン:企業向けChatGPT「exaBase 生成AI」を導入(小売業界)

イオングループが、業務効率化とDX人材育成のために、Exa Enterprise AIの企業向けChatGPT「exaBase 生成AI」を導入しました。全業態90社約1000人に「AEON DIGIACAお試し生成AIサービス」として約3カ月で展開し、レポート翻訳やコード生成、文書作成など幅広い業務に活用しています。イオンデジタルアカデミーが中心となり、階層別研修や利用者同士の情報交換を促進することで、導入後も利用率が向上し続けています。トップユーザーは月70時間の業務時間削減を実現するなど、具体的な成果も出ています。

参考:イオン×エクサウィザーズ 全業態90社1000人に「exaBase 生成AI」を3カ月で導入DX育成組織が活用と定着を支援、高利用率をさらに向上

22.パルコ:画像生成AIを使ったキャンペーン広告(小売業界)

パルコが、ファッション広告の革新的な制作とホリデーシーズンの盛り上げを目的に、画像生成AIを活用した「HAPPY HOLIDAYSキャンペーン」を制作・公開しました。この広告では、実際のモデル撮影を行わず、人物から背景までをすべて画像生成AIで作成し、AIモデルや空間を表現しています。さらに、AI技術を使ってナレーションも制作しました。パルコは、新技術の早期導入を企業の存在意義と考え、AIを人間の能力を拡張するツールとして活用する可能性を探っています。

参考:パルコが画像生成AIを使ったキャンペーン広告を公開。モデルもすべてデジタルに

23.武蔵野大学:生成AIを搭載したICTヘルプデスクチャットボットの導入を開始(教育業界)

武蔵野大学が、学内ICTサポートの向上と”AI-Ready-University”実現のために、生成AI搭載のICTヘルプデスクチャットボットを導入しました。

Microsoft社の「Azure OpenAI Service」を利用し、セキュリティとプライバシー保護に配慮しつつ、24時間365日の迅速で高度なサポートを提供します。従来のシナリオ型チャットボットより自然で高度な対話が可能となり、将来的には利用者の対話履歴や個人データを活用した、パーソナライズされた情報提供やアドバイスを目指しています。

参考:【武蔵野大学】国内大学で初!生成AI搭載のICTヘルプデスクチャットボットが誕生

24.ベネッセ:進研ゼミがわかるまで質問できる「チャレンジ AI 学習コーチ」を提供開始(教育業界)

ベネッセコーポレーションが、「進研ゼミ小学講座・中学講座」の会員向けに、学習支援と効率化を目的として、生成AI活用の新サービス「」を導入しました。

このサービスにより、小学4年から中学3年生の会員が、いつでも学習中の疑問を質問し、納得いくまで回答を得られるようになります。ベネッセの55年に及ぶ指導経験と蓄積された学習データに、最新のAI技術を組み合わせることで、個別最適化された学習支援を実現しています。

参考:「進研ゼミ」が生成AI活用の新サービス「チャレンジ AI学習コーチ」を3月下旬から提供開始。教科の疑問を、いつでも納得いくまで質問可能に

25.Z会:AIとの対話型学習「AI Speaking」を公開(教育業界)

Z会が、中学生向けの英語スピーキング力強化を目的として、「Z会の通信教育」中学生向けコースに生成AIを活用した対話型学習「AI Speaking」を導入しました。

この新機能により、生徒たちはいつでも好きな時間に、AIと英語で会話練習ができるようになります。中学生の日常生活を舞台にした設定や、段階的な学習設計により、苦手意識のある生徒でも無理なく学習できるよう工夫されています。Z会の指導経験とAI技術を組み合わせ、効果的なスピーキング学習を提供しています。

参考:【Z会】「Z会の通信教育」においてAIとの対話型学習「AI Speaking」を新たに公開。英語のスピーキング力の強化に。

26.東京メトロ:生成AI搭載のチャットボットでメールへの対応支援ソリューションを導入(インフラ)

東京メトロが、お客様の利便性向上と業務効率化を目的に、Allganize Japanと協力して生成AI搭載のチャットボットシステムを導入します。公式サイトの情報を活用した回答生成、会話形式での忘れ物情報入力、メール内容の自動把握と回答案作成など、AIの特性を生かしてお客様対応の質と効率を向上させることを目指している。

参考:鉄道会社初! 生成 AI 搭載のチャットボットが、お客様のお問合せに対応します!

27.ビズリーチ「GPTモデルのレジュメ自動作成機能」(人材業界)

ビズリーチが、転職活動の負担軽減と効率化を目的に、「GPTモデルのレジュメ自動作成機能」を導入しました。この機能は、会員がキャリアを振り返り、スキルや経験を言語化する手間を大幅に削減し、高品質なレジュメを簡単に作成できるようにします。OpenAIの技術とビズリーチ独自のデータベースを組み合わせ、個々の会員に最適化されたレジュメ作成をサポートします。東京大学との共同検証により、この機能を使用したレジュメは質が高く、スカウト受信数も40%増加することが確認されました。

参考:独自のデータ×最新のテクノロジー。進化し続ける「ビズリーチ」を象徴する「GPTモデルのレジュメ自動作成機能」の開発秘話をお届けします。

28.dip:対話型バイト探しアプリ(人材業界)

ディップ株式会社が、バイト探しの効率化と最適なマッチングを目的に、生成AIを活用した対話型サービス「dip AIエージェント」を導入しました。このサービスは、従来の求人情報検索から対話形式での仕事探しへと進化させ、採用率向上を目指します。

約2,000名の採用コンサルタントが収集した最新の求人情報と求職者のニーズを基に、AIが一人ひとりに寄り添いながら最適な仕事を提案します。将来的には求職者の潜在的ニーズや将来の夢まで考慮した提案を目指しています。

参考:【日本初】生成AIを活用した対話型バイト探しサービス「dip AIエージェント」開始

29.神奈川県:業務効率化と職員の負担軽減を目的に、生成AI「ChatGPT」を県の業務に導入(自治体)

神奈川県が、業務効率化と職員の負担軽減を目的に、生成AI「ChatGPT」を県の業務に導入しました。

試験的利用を経て、個人情報保護や著作権侵害リスクに配慮したガイドラインを策定しました。このガイドラインでは、個人情報の入力禁止や一般的表現の使用を定め、企画アイデア出し、あいさつ文案作成、議事録要約などの具体的活用事例を紹介しています。

参考:生成AI(ChatGPT)を業務に活用します – 神奈川県ホームページ

30.埼玉県戸田市:生成AIを活用した市民向け応答サービスの実証の実施(自治体)

戸田市が、市民サービスの向上と業務効率化を目的に、生成AIを活用した市民向け応答サービスを導入しました。このサービスは、AIチャットボットとOpenAI音声認識を組み合わせたもので、市民の問い合わせに対する迅速な対応を実現します。市のホームページ内容を学習させ、テキストや音声による多言語対応(日本語、英語、中国語)を可能にしました。

さらに、ホームページ更新時の自動学習機能も実装し、継続的なサービス向上を目指しています。

参考:戸田市におけるAIの取り組み

3.すぐ使える生成AIツールのビジネス活用アイデア10選

ChatGPTを始めとした、生成AIツールのビジネス活用アイデア10選とツール使用上の注意点も解説していきます。

このセクションは、個人的に生成AIを活用したいビジネスマンの方、企業に導入してみたいけどまずは既存ツールを賢く使えるメンバーを増やしたいと考えている経営者や管理職の方におすすめのセクションです。

生成AIツールのビジネス活用アイデア10選 一覧表

  • リサーチ業務
  • デザイン/クリエイティブ制作
  • MECE思考整理
  • 企画立案/ブレスト
  • メールなどの文章作成
  • 議事録作成
  • 業務フロー連結
  • 資料作成
  • PDF要約
  • プログラムコード生成/デバック

1.リサーチ業務

画像:perplexity

活用イメージ:市場調査や競合分析などのリサーチ業務が大幅に効率化されます。例えば、perplexityで「2024年の生成AI市場の動向を教えてください」とプロンプトを入力するだけで、特定の業界に関する最新のトレンドや統計データを短時間で収集し、要約することができます。人間が何時間もかけて行っていた情報収集を、生成AIは数分で完了し、さらに関連する洞察を提供することも可能です。

活用に向いている職種:全職種・特にコンサルタント、マーケティング担当者など

2.デザイン/クリエイティブ制作

画像:Adobe Firefly

活用イメージ:生成AIを活用することで、デザイン/クリエイティブ制作が手軽にできます。例えば、20代の転職エージェントサービスが転職希望者を獲得するための広告を制作する際に、Adobe Fireflyで「20代の男性、スーツを着ている、笑顔」というプロンプトを入力するだけで、今までなら男性モデルを用意して、撮影しなくてはいけないところ、ほんの数分で同等のクオリティの広告クリエイティブが制作することが可能になります。また、資料などのイメージ画像なども手軽に生成できるのが魅力です。

活用に向いている職種:全職種・特にマーケティング担当者、広告クリエイター、デザイナーなど

3.MECE思考整理

画像:ChatGPT

活用イメージ:新しいコンテンツを生成する点でも魅力ですが、自身の思考の整理をすることにも役立ちます。例えば、あなたがWeb制作のプロジェクトマネージャーを担当することになり、プロジェクトの全体像を整理したい場合、ChatGPTで「Web制作のプロジェクトの考えられるすべての工程をMECEに洗い出してください。」とプロンプトを入力することで、1から考えるより効率的に工程を洗い出せますことによって、抜け漏れを防止することができます。

活用に向いている職種:全職種・特にコンサルタント、プロジェクトマネージャーなど

4.企画立案/ブレスト

画像:ChatGPT

活用イメージ:生成AIは、新製品開発やマーケティングキャンペーンなどの企画立案やブレインストーミングに活用できます。例えば、ChatGPTで「環境に優しい家電製品のアイデア」というテーマで、AIに複数の案を生成させることで、人間の発想を刺激し、より創造的なアイデアを導き出すことができます。

活用に向いている職種:全職種・特に、新商品やコンテンツの企画/プランナー職など

5.メールなどの文章作成

画像:Google Gemini

活用イメージ:生成AIは、ビジネスメールや提案書などの文書作成を支援します。例えば、Geminiで「取引先への商品紹介メール」という指示を与えれば、適切なトーンと構造を持つメールの下書きを作成できます。これにより、コミュニケーションの質を保ちながら、文書作成にかかる時間を大幅に削減できます。

活用に向いている職種:全職種・特に営業担当、カスタマーサポートなど

6.議事録生成 

画像:tl;dv

活用イメージ:生成AIは、会議の音声データやメモから詳細な議事録を作成することができます。例えば、tl;dvを使えば、1時間の会議の録音を文字起こしし、主要なポイントや決定事項を要約した議事録を自動生成します。これにより、会議参加者は議事録作成に時間を割くことなく、本質的な議論に集中できます。

活用に向いている職種:全職種

7.業務フロー連結 

画像:Dify

活用イメージ:生成AIは、異なるシステムやプロセス間のギャップを埋め、業務フローを効率化します。例えば、Difyでは、URLを入力するとウェブスクレイピング(ページの中身を読み取る)を行い、その内容をもとにChatGPTで企業ニーズを整理するという一連の営業の準備プロセスを自動化することも可能です。いつもある決まっている業務を効率化するのに効果的です。

活用に向いている職種:全職種

8.資料作成

画像:Google Gemini

活用イメージ:生成AIは、報告書やプレゼンテーション資料の作成を効率化することができます。例えば、Geminiで広告配信の結果のローデータを入力して、概要と分析を自動で行ってくれ、資料に書き起こすことを整理してくれます。これにより、文脈がきちんとした高品質な資料を短時間で作成し、従業員の労力を軽減できます。

活用に向いている職種:全職種・特にコンサルタント、広告運用者など

9.PDF要約

画像:Claude

活用イメージ:生成AIを使用することで、長文の報告書や学術論文などを簡潔に要約することができます。例えば、Claudeで100ページの市場調査レポートアップロードして、「このPDFには何が書いてありますか?要約を箇条書きでまとめてください」と指示すると、要点を簡潔にまとめることが可能です。これにより、意思決定者は大量の情報を短時間で把握し、より迅速な判断を下すことができます。

活用に向いている職種:コンサルタント・リサーチャーなど

10.プログラミングコード生成/デバッグ 

画像:Claude

活用イメージ:生成AIは、プログラマーの開発プロセスを加速させます。例えば、「ユーザー認証機能のPython関数」というリクエストに対して、基本的なコードを生成したり、既存のコードのバグを特定し修正案を提示したりすることができます。これにより、プログラマーは一からコードを書く時間を大幅に短縮して、コードの工夫などにより多くの時間を割くことができます。

活用に向いている職種:プログラマー・プロトタイプをサクッと作りたいプランナー注意点

注意点

  • LLMはプランによって学習がされることがあるので機密情報の入力には十分に気をつけましょう。
  • 画像生成などは商用利用可能サービスであるかどうかを確認して使用しましよう。プランによって利用可能かどうかが変化したりします。
  • 生成AIの活用ガイドラインが経産省から発表されているので、気をつけて活用しましょう。基本的にはそのアウトプットが明らかに誰かの著作物に酷似してる場合は、著作権違反につながる可能性があるので、気をつけましょう。

4.ChatGPT(生成AI)のビジネス活用における5ステップの解説

このセクションでは、生成AIのビジネス活用における4つの手順について解説していきます。これから生成AIの社内導入を検討している経営者/管理職/推進担当の皆様問わず、プロジェクトを進めていくイメージをつけたい方向けのセクションです。ここでは、代表的なChatGPTの活用ステップをご紹介。

STEP
Asis整理(現状整理)

まずやるべきことは、業務の棚卸しを行い、現状Asisの業務フローを整理することが大事です。
そして、各項目でどの業務にどれくらいかかってしまっているのかの整理してコストを把握をします。

せっかく予算も期間もかけて開発したのに、全く使えないという状況が起きないようにしましょう。

STEP
課題発見

現状の業務の棚卸をして、各業務にどれくらいコストがかかっているのかを把握したら、解決するべき課題特定しましょう。

課題は、実際にその課題が解決されたらどれくらいのコスト削減が望めるのかなどのビジネスインパクトをできる限り算出することが大切です。

STEP
Tobe方針整理(理想の状態整理)

STEP1とSTEP2で整理した内容を基に、課題を解決して、「今までの業務がどのようになっているのが理想なのか」を整理します。

【例】
Asis(今までの業務):議事録を新入社員がドキュメントで自力でタイピングして作成

Tobe方針(どのようになっていれば理想なのか):議事録を自動で作成

最初は、例くらいの粒度感でも問題ないです。
この整理を基に、後続のSTEP4のソリューション立案で「議事録を自動で作成」する方法を具体化していく形になります。

STEP
ソリューション立案・選定

ここでは、STEP3で整理したTobe方針実現のためのChatGPTを活用したソリューションを検討します。

ChatGPTを活用したソリューションのアプローチは3パターンあります。

①ChatGPTのプロンプトを効率化したい業務に調整する方法
②ChatGPTを特定の業務のために応答をカスタマイズさせるGPTsを活用する方法
③ChatGPTのAPIを利用したシステム開発をして活用する方法(3の”IT業界の生成AI活用事例7選”でご紹介した事例はここに当てはまる)

それぞれのメリットデメリットを整理します。

比較項目A.ChatGPT・生成AIツールを利用B.生成AI活用システムを開発
概要①ChatGPTのプロンプトを効率化したい業務に調整する方法
②ChatGPTを特定の業務のために応答をカスタマイズさせるGPTsを活用する方法
③ChatGPTのAPIを利用したシステム開発をして活用する方法
メリット特に開発が必要ないので、比較的導入がスムーズ自社の必要要件に沿って自由にカスタマイズが可能
デメリット・誤った使用で情報流出の可能性
・ChatGPTが提供している範囲内の機能のみでカスタマイズ
・開発工数や費用の観点でコストが高くなってしまう
STEP
開発・リリース・検証改善

ChatGPT・生成AIのビジネス活用は企業によって正解が違います。そのため、開発・リリースしてそのままで終わりではなく、継続的な検証改善をしていく必要があります。

定量的な面では、STEP2で試算したビジネスインパクトがもたらされているのかを検証します。
また、定性的な面ではUIUX(使い勝手)におけるフィードバックを通して改善できる部分あるのかを洗い出します。

継続的な検証改善によって、よりビジネスインパクトの大きいChatGPT・生成AI活用が望めます。

注意点

  • 今回紹介したステップは一般的な流れではありますが、自社の状況や打ち手によっては臨機応変にステップを変更しながらプロジェクトを進行していく必要があります。

5.生成AIのビジネス活用で失敗しないのための5つのポイント

ChatGPT・生成AIのビジネス活用においては、ただChatGPTや生成AIシステムを導入するだけではなく、以下のポイントに気を付ける必要があります。

1.自社の活用可能性のある業務内容の整理とビジネスインパクトを試算する

生成AIの活用は確かにビジネスに大きなインパクトをもたらします。しかし、他社にとって生成AIによるチャットボット実装がビジネスインパクトが大きくても、自社にとって生成AIによるチャットボットの実装が同じ結果をもたらすとは限りません。きちんと自社にはどのような業務が存在しており、どんな解決が生成AIで対応できそうか?そしてそれがどれくらいの業務効率化をもたらすのか?どのくらいのコストカットをもたらすのか?ということをきちんと活用前に整理する必要があります。

2.ガイドラインの設定によるリスク管理

生成AIはビジネスインパクトが大きい反面、使い方によっては著作権侵害・情報漏洩などのリスクが潜んでいます。社内できちんと生成AI利用ガイドラインを明文化/浸透させることで、リスク管理を徹底していくことは非常に重要です。

3.継続的なPDCA

生成AIのビジネス活用は近年注目されているため多くの企業が活用に向けて取り組んできました。

しかし、まだ多くの企業がテスト段階であり、最適解を模索している最中であると考えられます。また、業界や業種によってその最適解は変わってきますので、他の企業の真似をしたからといって、その活用方法が自社にとって良いとも限りません。

ですので、継続的なPDCAを回していくことによって、自社にとっての最適解を見つけていく必要があります。

4.AIリテラシーの向上

生成AIのビジネス活用で重要な前提があります。それは使い手のAIリテラシーの向上です。例えば、ChatGPTはプロンプトを入力して、テキストが生成されますが、同じような成果を期待しても、プロンプト次第でChatGPTのテキスト生成の質は異なります。ですから、常に使い手のAIリテラシーの向上が生成AIのビジネス活用の可能性を最大限引き上げる鍵になります。ですので、生成AIを導入したから完璧!という訳ではなく、社内でのAIリテラシーの向上に向けた研修やナレッジ共有は継続して必要になります。

5.社内での生成AI活用の文化とマインドの浸透

生成AIのビジネス活用で意外に見落とされているのが、この「生成AIを活用の文化浸透」というマインドです。特に、社員各々に生成AIツールを業務活用する導入の仕方をしたとしても、使う文化がないと社員の生成AI活用に関するリテラシーも効果も向上しません。最初は誰でも慣れていないツールを触ることに抵抗がありますが、ここは経営者・管理職・推進チームのメンバーが積極的にことあるごとに生成AIツールの活用を推奨していくアクションを取る必要があります。

6.まとめ

今回は企業/ビジネスにおける生成AIの活用事例や実際に生成AIを活用する際の手順やポイントを紹介してきました。
これから更なる技術の発展によって、ビジネスシーンにおける生成AIの活用は今後も加速してくることでしょう。

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